『レポート課題の再発見 ~論題の設計と評価の原理 ~ 』の詳細情報

レポート課題の再発見
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タイトル レポート課題の再発見
サブタイトル 論題の設計と評価の原理
著者 [著者区分]成瀬 尚志 [著・文・その他]
出版社 ひつじ書房 レーベル
本体価格
(予定)
1600円 シリーズ
ページ数 124p Cコード 3037
発売予定日 2024-11-22 ジャンル 専門/単行本/教育
ISBN 9784823412769 判型 A5
内容紹介
生成AI時代に、レポート課題は存亡の危機に瀕している。コピペ問題に続き、生成AIの台頭でレポート課題の存在意義が揺らぎ、教育の現場から姿を消しかねない状況にある。しかし、大学での貴重なライティングの機会であるレポート課題が、このまま消えてしまってもよいのだろうか。本書は、「論題の設計と評価の原理」にまで立ち返って考察し、ライティング教育におけるレポート課題の意義と可能性を「再発見」することを目指す。
目次
はじめに

第1章 なぜレポート課題について考える必要があるのか?
1 大学教員はレポート課題についてどれだけ知っているのか?
2 学生目線で考える
2.1 ライティング経験の乏しさ
2.2 何が求められているかわからない
2.3 教員ごとに求められるものが異なる

第2章 教員の「ねらい」とその4分類
1 教員の「ねらい」
2 ねらいを分類する
2.1 アカデミックライティングで重視される「論証」
2.2 卒論との接続―オーガナイズすることを求める
3 ねらいの4分類
4 ねらいの4分類から見えてくること

第3章 レポート論題の4分類と評価のためのアプローチ
1 レポート論題の4分類
2 論題の4分類とその整理
3 論題の4分類の具体例
4 2つの自由度―「主張内容の自由度」と「論証方針の自由度」
5 評価対象の分類―既知かどうか
6 論題の分類を理解することのメリット
コラム①:論題の4分類にもとづいた調査
コラム②:プロンプトとしての論題

第4章 具体的な論題の設計と制約条件
1 学生の貢献を明確にする制約条件
2 3つの貢献のレベル
2.1 出力レベルでの貢献
2.2 主張内容レベルでの貢献
2.3 取り組む問題レベルでの貢献―指定した素材への対応
3 ライティングをドライブさせる
3.1 問いはライティングをドライブするか?
3.2 ライティングをドライブさせるものとしてのオリジナリティ
3.3 オリジナリティを生み出すための工夫
4 レポート執筆をドライブさせるための具体的な工夫
4.1 出力レベルでの工夫
4.2 主張内容レベルでの工夫
4.3 取り組む問題レベルでの工夫

第5章 学生に「レポートガイドライン」を提示する
1 レポートガイドラインの項目
1.1 レポート課題を出題するねらい
1.2 論題
1.3 フォーマットや形式
1.4 論題の具体的な説明と求められる貢献
1.5 宛先の設定
1.6 評価
1.7 注意事項―つまずきの紹介
2 レポートガイドラインの事例

第6章 ライティング教育としてのレポート課題―誇り高い書き手を育てる
1 書き手を育てるという観点の重要性
2 書き手を育てるための3つの段階
3 フィードバック
4 引用などの執筆時のルール
5 評価
6 体系的ライティング教育に向けて
7 AI時代のレポート課題とは?―誇り高い書き手を育てる

参考文献一覧
あとがき―「団体戦」としてのレポート課題のはじまり
著者略歴(成瀬 尚志)
成瀬尚志(なるせ たかし)
大阪成蹊大学経営学部准教授。専門は哲学、高等教育。神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。博士(学術)。神戸大学大学院人文学研究科特命助教、長崎外国語大学外国語学部特任講師、京都光華女子大学短期大学部講師、長崎大学大学教育イノベーションセンター准教授を経て現職。主な業績は『学生を思考にいざなうレポート課題』(編、ひつじ書房、2016)、『現場の大学論—大学改革を超えて未来を拓くために』(共著、ナカニシヤ出版、2022)、『信頼を考える—リヴァイアサンから人工知能まで』(共著、勁草書房、2018)、『環境リスクと合理的意思決定—市民参加の哲学』(共訳、昭和堂、2007)、『真理・言語・歴史』(共訳、春秋社、2010)、「クワインはなぜ物理主義を採用したのか」(『モラリア』19、2012)ほか。
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