『言語教育のための質的研究の方法論 ~質的研究デザインを問い直す ~ 』の詳細情報
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タイトル |
言語教育のための質的研究の方法論 |
| サブタイトル |
質的研究デザインを問い直す |
| 著者 [著者区分] | 八木 真奈美 [編集]
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| 出版社 |
ひつじ書房 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
2600円 |
シリーズ |
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| ページ数 |
250p
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Cコード |
3080 |
| 発売予定日 |
2025-11-28 |
ジャンル |
専門/単行本/語学総記 |
| ISBN |
9784823413186 |
判型 |
A5 |
| 内容紹介 |
言語教育における研究とは何なのか、何のためなのか、誰のための研究なのかという観点から科学性や客観性という概念と研究との結び目を解きほぐし、質的研究の存在論、認識論、価値論、妥当性をあらためて問い直す。章ごとの「ワーク」・「リフレクシブ・プラクティス」が読者をガイドする。質的研究の「今」と「これから」を知りたい人へのガイドブックであり、必見の書。 執筆者:八木真奈美、嶋本圭子、藤原京佳、川上郁雄、小林多寿子、能智正博
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| 目次 |
はじめに 1 methodological turn 2 本書の構成
第1部 質的研究を分析する 第1章 研究への問い 1 研究への問い
第2章 研究の方法論 1 日本語教育研究についての調査 2 研究方法から見た日本語教育研究 2. 1 学会誌調査 2. 2 論文の分類方法 2. 3 学会誌調査の結果
第3章 研究の哲学的世界観 1 研究の哲学的基盤 2 研究のパラダイム 3 存在論・認識論・方法論の3点セット 4 価値論とレトリック
第4章 研究とパラダイム 1 日本語教育研究とパラダイム 2 「実証的」な研究 2. 1 「実証的」な研究 2. 2 「科学的」アプローチ 2. 3 統計的手法 3 「構築主義的」な研究 3. 1 「構築主義的」な研究 3. 2 何が構築されるのか 4 さまざまなパラダイム 4. 1 変革的パラダイムと参加型パラダイム
第5章 研究の分類と体系 1 日本語教育研究と言語学 1. 1 「理論言語学」と「応用言語学」 2 日本語教育研究の体系化
第2部 質的研究デザインを問い直す 第6章 質的研究の研究デザイン 1 さまざまな研究デザイン 1. 1 論文構成から見る研究デザイン 1. 2 プロセスから見る研究デザイン 1. 3 研究デザインの違い 2 立体的デザイン 2. 1 インタラクティブモデル 2. 2 リフレクシブ(re exive)・モデル 2. 2. 1 大きなリサーチクエスチョンと声 2. 2. 2 小さなリサーチクエスチョン 2. 2. 3 パラダイム、背景・文脈、理論
第7章 質的研究の特徴 1 「質的研究の森」の姿 1. 1 質的研究の特徴 1. 2 質的研究のゴール 2 質的研究と意味 2. 1 2つの知り方 コラム1 「質的研究」と「質的に」は同じ?
第8章 質的研究の研究方法 1 伝統的な研究方法 1. 1 各研究方法と特徴 2 ジャーナルレビューから見る質的研究 2. 1 日本語教育研究における質的研究方法 2. 2 応用言語学における質的研究方法 2. 3 日本語教育研究と応用言語学研究の比較 2. 4 言語教育分野の研究方法
第9章 質的研究のガイドライン 1 「質」の管理 2 日本語教育研究に関わる学会誌のガイドライン 2. 1 日本語教育学会(2023年3月改訂版) 2. 2 言語文化教育研究学会 2. 3 第二言語習得研究会 2. 4 社会言語科学会 2. 5 日本言語政策学会 3 応用言語学研究に関わる学会誌のガイドライン 3. 1 質的研究のガイドライン 4 『APA論文作成マニュアル』 4. 1 『APA論文作成マニュアル』における質的研究のガイダンス
第10章 質的研究の「質」 1 妥当性の規準 1. 1 妥当性の規準 1. 2 妥当性のストラテジー 2 研究の「質」とは何か 2. 1 パラダイム、価値論 2. 2 研究参加者、研究の還元 2. 3 リフレクシビティと研究倫理 2. 4 「読み手」 3 より良い研究のためのチェックリスト
第11章 ポスト質的研究 1 質的研究を問う 1. 1 「研究という世界」のありよう 2 ポスト質的研究 2. 1 質的研究の行き詰まりとポスト質的研究のはじまり 2. 2 「ポスト質的研究」の背景 2. 3 ニューマテリアリズムとポストヒューマニズム 2. 4 「ポスト質的研究」の実践
第12章 デュオエスノグラフィー 1 デュオエスノグラフィー 2 デュオエスノグラフィーの実践 2. 1 研究の概要 2. 2 解釈のずれ 2. 2. 1 ずれが生じたプロセス 2. 2. 2 ずれが生じた前提 2. 3 「読み手」と「交渉される意味」
第13章 質的研究をはじめる方へ 1 質的研究をはじめる方へ コラム2 研究には客観性が必要?
第3部 研究者のストーリー 第14章 なぜ私は質的調査を選んだのか 川上郁雄 1 「そんな言葉は、知らない」 2 聴くこと 3 書くこと 4 子どもの日本語教育 5 年少者日本語教育から「移動する子ども」学へ
第15章 質的社会学研究の道―私の調査歴から― 小林多寿子 1 最初の失敗 2 私の大学院生時代―複数の質的調査法 3 トロントにおける博論調査 4 ある女性A さんとの出会い 5 ライフヒストリー研究の多角的展開
第16章 独自の視点と主観を探求する質的研究 能智正博 1 はじめに 2 神経心理学から質的研究へ 3 言動のカテゴリーから主観を捉える 4 主観や視点の構築にアプローチする 5 おわりに
おわりに 参考文献 第1部・第2部 索引 執筆者紹介 |
| 著者略歴(八木 真奈美) |
編者 八木真奈美(やぎ まなみ) 東京女子大学現代教養学部社会コミュニケーション学科 特任教授 博士(文学、大阪大学) [主な著書] 『質的言語教育研究を考えよう―リフレクシブに他者と自己を理解するために―』(共編著 2021 ひつじ書房) 『話す・考える・社会とつなぐためのリソース わたしたちのストーリー』(2022 ココ出版) |