『学芸 ~同時代哲学との対峙 ~ 』の詳細情報

学芸
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タイトル 学芸
サブタイトル 同時代哲学との対峙
著者 [著者区分]■N.F.S.グルントヴィ [著・文・その他]
■小池直人 [翻訳]
出版社 風媒社 レーベル グルントヴィ哲学・教育・学芸論集
本体価格
(予定)
2000円 シリーズ
ページ数 294p Cコード 0010
発売予定日 2024-06-12 ジャンル 一般/単行本/哲学
ISBN 9784833131933 判型 46
内容紹介
デンマークの「国父」ともいわれる思想家・グルントヴィのテクストを和訳し、現代に生きるグルントヴィ哲学を再構成する。シリーズ第4弾。 本書『学芸』に訳出したテクストはすべて、著者グルントヴィが30歳代に公表したものであり、彼の同時代を席巻した哲学への批判にかかわる。「学芸」の基本的性格は永遠と歴史との相互連関性であり、本書はその原理論ともいえる諸論考を選び、当時隆盛を極めた体系哲学に対峙する仕方で展開される「学芸」の輪郭をとらえられるようにした。この時期のグルントヴィの議論は理性的啓蒙主義やロマン主義から離れ、ルター派プロテスタンティズムへと接近するなかで宗教復興の強い調子を帯びるが、それは彼の後の宗教批判や教育、社会、政治的諸言説を理解する上で不可欠の基礎となる。ここから読者は現代人が「学習福祉」、「学習経済」、「社会投資型福祉国家」などと呼ぶような、人間形成を最重視して展開される現代デンマーク(共同)社会の秘密を探ることができるだろう。
目次
訳者まえがき

第一章 哲学の世紀
第二章 経験と健全な人間知性への学問的慣習の関係
 第一節 時代と哲学諸学派との一般的な関係
 第二節 健全な人間知性とはいったい何か、経験とは何か
第三章 真理、偉大、美
 はじめに―真理、偉大、美への問い
 第一節 真理について
 第二節 偉大について
 第三節 美について
 概 括
第四章 啓示、芸術、学芸
補録 『年代記の応酬』より
 第一節 シェリングについて(抄訳)
 第二節 ステフェンスについて

訳注
訳者解題――グルントヴィ「学芸」が問いかけるもの
著者略歴(N.F.S.グルントヴィ)
近代デンマークを代表する思想家、詩人であり聖職者。童話作家H・C・アンデルセン、哲学者S・A・キルケゴールらの同時代人。「生けることば」による「相互作用」を原理として覚醒神学のリーダーとなる一方、「生の啓蒙」を提唱して信仰から世俗を解放し、「歴史・詩的な」学芸知の圏域を開き、デンマークをはじめとした北欧諸国の社会文化や教育にきわめて重要な足跡を残した。晩年にはデンマーク王国議会議員も歴任。『デーンの防塁』、『北欧神話記』、『世界史手帳』、『デンマーク人』、『キリスト教の基礎教程』をはじめとして膨大な著作、草稿が残されている。
著者略歴(小池直人)
1956年、群馬県生まれ。思想史研究者。岡崎女子大学非常勤講師。主な著書:『デンマークを探る(改訂版)』(風媒社、2005年)、『福祉国家デンマークのまちづくり』(西英子との共著、かもがわ出版、2007年)、『デンマーク共同社会(サムフンズ)の歴史と思想』(大月書店、2017年)、『共同社会型ヒューマニズムへの探求』(一粒書房、2021年)など。主な訳書:H・コック『生活形式の民主主義』(花伝社、2004年)、コック『グルントヴィ』(風媒社、2007年)、N・F・S・グルントヴィ『生の啓蒙』(風媒社、2011年)、グルントヴィ『ホイスコーレ上・下』(風媒社、2014~2015年)、グルントヴィ『世界における人間(新版)』(風媒社、2020年)など。
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