『三島由紀夫 海の詩学 「花ざかりの森」へ』の詳細情報

三島由紀夫 海の詩学 「花ざかりの森」へ
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タイトル 三島由紀夫 海の詩学 「花ざかりの森」へ
サブタイトル
著者 [著者区分]鈴木 ふさ子 [著・文・その他]
出版社 鳥影社 レーベル
本体価格
(予定)
2600円 シリーズ
ページ数 398p Cコード 0095
発売予定日 2024-12-13 ジャンル 一般/単行本/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN 9784867821343 判型 46
内容紹介
著者は、少年三島由紀夫の混沌に見事な秩序を与えた。流血、心理模様、憧れ、多義的な「海」……。混沌は才能の未整理だ。学問的な内容を、情感を籠めて、流れるような文章で丁寧に謳った。眩しい成果である。

佐藤秀明(近畿大学名誉教授、三島由紀夫文学館長)
目次
プロローグ 海を見ていた午後

第1章 幼少期~初等科六年(六~十二歳)  
1.憧れの海 ─初等科時代の詩歌と唱歌・童謡
2.童話と詩 ─小川未明の〈海〉を中心に
3.抒情詩人の夢をつないで ─初の手づくり作品集『笹舟』

第2章 中等科一年(十二~十三歳)
1.拓けていく世界 ─手づくり詩集『こだま─平岡小虎詩集』
2.こども部屋の中の海 ─手づくり詩集『HEKIGA─A VERSE-BOOK』・短編「酸模」

第3章 中等科二年(十三~十四歳)
1.オスカー・ワイルドに見た海(上)ロマンティシズムへの憧憬 ─聖セバスチャンとアンティノウスをめぐって
2.オスカー・ワイルドに見た海(下)異教への憧憬 ─詩「海の詩 A オスカァ・ワイルドの幻想」ほか、戯曲「路程」・「東の博士たち」ほか
3.十四歳の海 ─詩「訃音」・「凶ごと」、小説「館」の周辺

第4章 中等科三年(十四~十五歳)
1.ラディゲに憑かれた十五歳(上)─詩「岬のわかれ」・小説「心のかゞやき」を中心に
2.ラディゲに憑かれた十五歳(中)─小説「公園前」と「雨季」・「鳥瞰図」を中心に
3.ラディゲに憑かれた十五歳(下)─堀辰雄と小説「彩絵硝子」
4.空白の一年間 ─詩「少年期をはる」・「ゆめの凋落」・「幸福と悔恨の旅」ほか

第5章 中等科四年(十五~十六歳)
1.「花ざかりの森」の中の海(上)─『文藝文化』掲載までの道のり
2.「花ざかりの森」の中の海(中)─『マルテの手記』
3.「花ざかりの森」の中の海(下)─自筆原稿から見えるもの

主要参考文献
あとがき
著者略歴(鈴木 ふさ子)
鈴木 ふさ子(すずき ふさこ)
東京生まれ。文芸評論家。青山学院大学文学部英米文学科卒業。
フェリス女学院大学大学院人文科学研究科英文学専攻博士後期課程修了。2003年、博士号(文学)取得。博士論文でオスカー・ワイルド及び三島由紀夫におけるワイルドの影響を論ずる。日本大学、青山学院大学、國學院大學で英語・英文学・比較文学を講ずる。著書に『オスカー・ワイルドの曖昧性─デカダンスとキリスト教的要素』(開文社、2005年)、『三島由紀夫 悪の華へ』(アーツアンドクラフツ、2015年、国際文化表現学会学会賞受賞)、『氷上のドリアン・グレイ─美しき男子フィギュアスケーターたち』(アーツアンドクラフツ、2018年、ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞)、『そして、ニューヨーク 【私が愛した文学の街】』(鳥影社、2021年)、共著に『比較文学の世界』(南雲堂、2005年)、『ラヴレターを読む─愛の領分』(大修館書店、2008年)等。
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