『写真は死んだのか? いまこそ写真の純粋な驚きを語ろう ~写真史、SNS、生成AI、無意識、心霊写真 ~ 』の詳細情報

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タイトル 写真は死んだのか? いまこそ写真の純粋な驚きを語ろう
サブタイトル 写真史、SNS、生成AI、無意識、心霊写真
著者 [著者区分]■飯沢耕太郎 [著・文・その他]
■大山顕 [著・文・その他]
出版社 梓出版社 レーベル
本体価格
(予定)
2500円 シリーズ
ページ数 220p Cコード 0072
発売予定日 2024-11-29 ジャンル 一般/単行本/写真・工芸
ISBN 9784872627152 判型 46
内容紹介
写真はどこに向かおうとしているのか。過去から現在までの写真の歴史を俯瞰しながら、写真のこれからの動向を考える
目次

は し が き


1 写真の本質とは何か? 写真史から考えるⅠ

カメラ・オブスクラの本質はモンタージュにあった

影の発見はレンズとライティングによってもたらされた

写真が誕生する以前の写真的視覚

ヘリオグラフィに見る写真の起源を辿ることの難しさ

ダゲレオタイプの果てにあるAIによる顔認証

写真を成立させるのは線ではなく面である

潜像の発見 写真は見えないものを、見えるようにした

現像のメタファとしての「中つ国」

現代におけるシャッターの意味の変容

カロタイプの発明によってイメージは場所から解放された

ガラス素材の導入と湿板写真

ゼラチン乾板と笑顔の発見

コダックによる現像のバックヤード化とフィルムによる決定的瞬間の神話の誕生

ライカは映画フィルムを転用して、プリントサイズは絵葉書を基準にした

フィルムによる連続撮影と写真のシークエンス

カメラメーカーではなく、コンピュータメーカーがレンズ開発競争を無効にした

カルティエ=ブレッソンの写真集Images a la sauvette は、「決定的瞬間」ではなく「かすめ取る」イメージ

写真と映画に含まれるブレの意味


2 写真の本質とは何か? 写真史から考えるⅡ

カラー写真の歴史

写真家たちによるカラー写真の受容

現代において写真に色をつける意味とは?

色に含まれる罠


3  写真は「得も言われぬもの」をすくいとる 無意識と心霊写真

無意識の可能性と、さまざまな回路

撮れちゃった写真と、写真に入り込むバグ

ウィリアム・マムラーと心霊写真の時代

心霊写真の時代に見る写真と人々の欲望

日本における心霊写真のポストモダン

生成AIは現代の念写である

場所に根ざす心霊写真と場所に根ざさない生成AI


4 写真を語ることは難しいのか?

写真を語ることと共同性

写真を直接語るのではなく、迂回路をつくる

ポートフォリオを作る

写真をどう並べ、どう収めるのか

作品の選考において審査員の意見は八割がた一致する


5 SNS時代の写真の役割は、記録からおしゃべりになった

分水嶺は一九九五年 カメラを取り巻く環境の整備

『デジグラフィ』執筆の動機とは

蓄積性の問題 膨大なデータ量の管理がコストになる時代

保存の本質はメンテナンス

写真はAIがサジェストする時代

写真によるおしゃべりは新しい神話や物語を生むか?

ウェブサイトの時代とSNSの時代

SNSで「いいね」をもらう写真には既視感がある

ユースフル・フォトグラフィは、新しい認識や世界像を提示する

写真の消去性 現代の写真は消去されなかったものの残り

写真表現の物質性と、透明な存在になったスマートフォン

写真を見せる、交換する、コレクションする 現代の欲望はSNSにつながる

猫写真に見るSNS以降の写真の特徴

食べ物の写真と建築写真は、「既視感」と「いいね」で構成される

撮っている自分は何者なのか? 近代的自我への疑問

セルフィー「ここにいる自分」に価値がある

盛りの思想 顔は自分のものでしょ


6 生成AIは写真家の夢を実現するのか?

ボリス・エルダグセンの「Pseudomnesia: The Electrician」

なぜフォトリアルなのか? その理由が求められる時代

写真コンテストよりも、アーティスト・イン・レジデンスをやるべき

生成AIはInstagram によって準備されていた

写真を忠実に学習している生成AIは、既視感からは逃れられない

AIが生成する画像はコラージュに類似するものか?

生成AIは出力主義 写真家は入力行為のために存在する

見えないものを見ることが写真家の夢だった 生成AIはまだまだ物足りない


あ と が き

著者略歴(飯沢耕太郎)
1954 年生まれ 1984年筑波大学大学院芸術学研究科修了。
主な著書に『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書,1996
年)『私写真論』(筑摩書房,2000 年),『デジグラフィ』(中
央公論新社,2004年)『写真を愉しむ』(岩波新書, 2007年),『増
補 戦後写真史ノート』(岩波現代文庫,2008年),『アフター
マス 震災後の写真』([共著]NTT 出版,2011 年),『キーワー
ドで読む現代日本写真』(フィルムアート社,2017 年)ほか。
著者略歴(大山顕)
1972 年生まれ。1998年千葉大学大学院工学部修了。
Panasonic シンクタンク部門に10 年間勤めた後,写真家とし
て独立。
主な著書に『工場萌え』(東京書籍,2007 年,石井哲との共
著),『団地の見究』(東京書籍,2008 年),『ショッピングモー
ルから考える ユートピア・バックヤード・未来都市』(幻
冬舎,2016 年,東浩紀との共著),『立体交差 ジャンクショ
ン』(本の雑誌社,2019 年,土木学会出版文化賞),『新写真
論 スマホと顔』(ゲンロン,2020 年,日本写真協会賞学芸
賞),『撮るあなたを撮る私を』(講談社,2024 年)ほか。
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