『『ダーバヴィル家のテス』とヤヌスの神話 ~双極のドラマトゥルギーの謎を解く ~ 』の詳細情報

『ダーバヴィル家のテス』とヤヌスの神話
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タイトル 『ダーバヴィル家のテス』とヤヌスの神話
サブタイトル 双極のドラマトゥルギーの謎を解く
著者 [著者区分]安達 秀夫 [著・文・その他]
出版社 22世紀アート レーベル
本体価格
(予定)
2500円 シリーズ
ページ数 235p Cコード 0098
発売予定日 2024-08-28 ジャンル 一般/単行本/外国文学、その他
ISBN 9784888773102 判型 A5
内容紹介
『テス』に隠された双面神ヤヌス―。
19世紀のイギリス文学を代表する小説の一つトマス・ハーディ作「ダーバヴィル家のテス」。
ーヒロイン・テスの悲劇的な一生を描いた本作は、なぜか「門」や「出入口」などへの言及が多い。
テスの運命を翻弄する二人の男の名前、クレアとアレックは、よく見ると一字違いのアナグラム(字句の入れ替え)。
ーこれらは何を意味するのか? 
筆者はそこにローマ神話の双面の門神ヤヌスの隠れた存在を見抜き、ヤヌスを鍵にして物語を読み解いていく。
ギリシア・ローマ神話や聖書や、シェイクスピアやミルトンなど、西欧文化史を彩る多様な成果を縦横に駆使しながら、入念に織り上げたテクスチュアから立ち現れてくる、秘められた花にも似たテスのドラマをご覧ください。
目次
[目次]
『ダーバヴィル家のテス』梗概――未読の方々のために
序章 コードとしてのローマ建国伝説とヤヌスの神話
(1)『テス』と西欧文化史
(2)『縛られたプロメテウス』から『アエネイス』、『ルークリースの凌辱』へ
(3)『金枝篇』とヤヌスの神話
第1章 名前の〈二重性〉とアイデンティティ
(1)ヤヌスとしてのクレアとアレック
(2)「自身(セルフ)」をめぐる関係性の劇とアイデンティティ
第2章 アレックによるアイデンティティの分裂とヤヌスの影
(1)冥界の地獄タルタロスへ
(2)冥界からの帰還を願って
第3章 クレアによるアイデンティティの分裂とヤヌスの影
(1)冥界の楽園エリュシオンの野へ
(2)ふたたびタルタロスへ
第4章 悲劇の構造としてのヤヌス
(1)プルトの王国にて
(2)〈青鷺〉の町アルデアにて
第5章 復讐の政治学と魂の救済
(1)〈命名〉によるアイデンティティの支配と復讐
(2)ヤヌスの神話と楽園喪失・回復神話による〈戯れ〉と〈救済〉

引用文献(参照文献を含む)
あとがき
電子版に寄せて──ヤヌスは顕現する
著者紹介
著者略歴(安達 秀夫)
安達 秀夫(あだち ひでお)

1947(昭和22)年12月、東京都生まれ。
中央大学文学部文学科英文学専攻卒業、同大学院文学研究科修士課程英文学専攻修了。元立正大学文学部教授。

著書
『「ダーバヴィル家のテス」とヤヌスの神話』
※以下は「分担」もしくは「項目」執筆
『英米文学と言語』
『異文化の諸相』
『読み解かれる異文化』
『都市論の現在』
『村上春樹 作品研究事典(増補版)』
『トマス・ハーディ全貌――日本ハーディ協会創立五〇周年記念論集』
『フォークナー事典』
『新たな異文化解釈』
『文化学の境域』
その他、フォークナー、ヘミングウェイ、サリンジャー関係論文。
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