Amazonで予約する
|
タイトル |
「天皇制」論の思想系譜 |
サブタイトル |
|
著者 [著者区分] | 吉田傑俊 [著・文・その他]
|
出版社 |
文理閣 |
レーベル |
|
本体価格 (予定) |
4000円 |
シリーズ |
|
ページ数 |
442p
|
Cコード |
3010 |
発売予定日 |
2024-04-10 |
ジャンル |
専門/単行本/哲学 |
ISBN |
9784892599507 |
判型 |
46 |
内容紹介 |
古代から現在に及ぶ「天皇制」論をたどることにより、天皇制とは何かに接近。中世の親鸞・北畠、幕藩体制期の徂徠・昌益・宣長、近代天皇制成立期の秋水・啄木・鷗外など過去の優れた「天皇制」論を検討吟味する。
|
目次 |
はしがき
第一章 天皇制始原としての「記紀神話」とその批判 一 明治憲法・日本国憲法における天皇制規定 二 記紀神話における「天皇制始原論」の展開 三 記紀の批判的考察—津田左右吉・石母田正・水林彪の継承的発展
第二章 中世の宗教と天皇制 一 民衆的宗教者としての親鸞論 (一)親鸞思想の現代性 (二)親鸞における「信心為本」と「王法為本」 (三)「自力から他力へ」の「三願転入」論の意義 (四)親鸞「自然法爾」・「廻向」論の意義と限定の問題 二 「易姓革命論」としての北畠親房『神皇正統記』 (一)『神皇正統記』の意図と射程 (二)「神国」・「正統」の理念 (三)「有徳者」の政治理念 (四)『孟子』「放伐」論の継承
第三章 近世幕藩体制期の天皇制論 一 朱子学的儒学の止揚者としての荻生徂徠論 (一)丸山眞男の荻生徂徠論の意義 (二)徂徠学の「内部構造論」の問題 (三)徂徠の「現実的統治論」の問題 (四)徂徠学の「変革」論と「反近代」論をめぐって 二 封建社会の根本的変革者としての安藤昌益論 (一)安藤昌益の研究史 (二)「自然」・「互生」・「直耕」の哲学 (三)「法世」社会とそのイデオロギー批判 (四)「過渡期社会」形成論をめぐって 三 「神国日本」主義者としての本居宣長論 (一)宣長思想の問題性 (二)歌・物語論における「物のあはれ」論 (三)「神道」的政治論 (四)現代宣長論の諸相と問題性
第四章 「尊王攘夷論」から「自由民権論」への天皇制論 一 「尊王攘夷論」とその落着としての吉田松陰論 (一)吉田松陰の三つの評伝 (二)「尊王攘夷論」の形成 (三)『孟子』解釈における「国体論」の確立 (四)松陰における「革命」の問題 二 自由民権運動の闘士としての植木枝盛論 (一)尊王攘夷論と明治維新論の概観 (二)枝盛の民主主義の原理論 (三)枝盛の憲法論とその意義 (四)枝盛の天皇制論と共和制論の行方
第五章 近代天皇制の成立と三つの「対抗」——秋水・啄木・鷗外の思想 一 近代絶対主義天皇制の成立 二 「大逆事件」と幸徳秋水・石川啄木の天皇制思想 (一)秋水の社会主義論 (二)啄木と「大逆事件」 三 森鷗外の「かのやうに」の哲学 (一)「かのやうに」哲学の実践 (二)社会主義の「遠望」と史伝への「韜晦」
あとがき 人名索引 |
著者略歴(吉田傑俊) |
1940年生まれ。1965年、京都大学文学部哲学科卒業。法政大学名誉教授。専攻は哲学、思想史。主な著書に『知識人の近代日本』大月書店、1993年。『マルクス思想の現代的可能性』大月書店、1997年。『国家と市民社会の哲学』青木書店、2000年。『市民社会論』大月書店、2005年。『福沢諭吉と中江兆民』(近代日本思想論Ⅰ)大月書店、2008年。『「京都学派」の哲学』(近代日本思想論Ⅱ)大月書店、2011年。『丸山眞男と戰後思想』(近代日本思想論Ⅲ)大月書店、2013年。『象徴天皇制考』本の泉社、2018年など。 |