『ルディ・ドゥチュケと戦後ドイツ』の詳細情報

ルディ・ドゥチュケと戦後ドイツ
AmazonカートAmazonで予約する
タイトル ルディ・ドゥチュケと戦後ドイツ
サブタイトル
著者 [著者区分]井関 正久 [著・文・その他]
出版社 共和国 レーベル
本体価格
(予定)
3400円 シリーズ
ページ数 308p Cコード 0022
発売予定日 2024-05-06 ジャンル 一般/単行本/外国歴史
ISBN 9784907986582 判型 46
内容紹介
《反権威》を生きた不屈の社会運動家。
---
2024年1月に放送されたNHK『映像の世紀 バタフライエフェクト』、「世界が揺れた2つの年 1968と1989」で印象的にフューチュアされていた社会運動家、ルディ・ドゥチュケ(1940-1979)。ベトナム反戦から緑の党結成前夜に至るまで、戦後ドイツで最も重要かつ魅力的な人物をめぐる、初の本格的な評伝。
マルクーゼ、ブロッホ、ハーバーマス、ドイツ赤軍らとの交流を通して、ドイツ「68年運動」のリーダーと目され、極右テロリストに銃撃されるが、奇跡的な復活を遂げ、ドイツを反原子力/環境保護路線へと導く。その短いながらも不屈の生と思想を、最新の研究成果と知見によって問い直す!

定価3400円+悪税
目次
---
はじめに ルディ・ドゥチュケとは誰か?
---
激動の一九六八年から半世紀 
ドゥチュケの「神格化」 
ドゥチュケをめぐる政治論争 

---
第一章 東ドイツ時代
---
幼少期
権力への反抗

---
第二章 西ベルリンへ
---
西側での学生生活
社会主義ドイツ学生同盟へ
グレッチェンとの出会い
状況主義と挑発行動
コミューンの結成
ベルリン自由大学での紛争開始
ベトナム反戦運動
新しい抗議スタイル
ゲリラ・メンタリティ

---
第三章 学生運動の激化
---
大連立政権の樹立と議会外反対派の形成
オーネゾルク射殺事件
コミューンと文化革命
マルクーゼの西ベルリン講演
フェルトリネッリとマインホフ
批判大学
ドゥチュケへの監視
学生運動代表としてのテレビ出演
東ドイツとの交流

---
第四章 国際ベトナム会議とプラハ訪問
---
反シュプリンガー・キャンペーン
国際ベトナム会議
反学生運動の集会
諜報員ウルバハがもたらした爆弾
ドゥチュケのフォトセッション
プラハ訪問とドキュメンタリー映画  
運動の総括と展望

---
第五章 ドゥチュケ襲撃事件とその余波
---
フランクフルト百貨店放火事件
ドゥチュケ襲撃事件と「イースター騒乱」
西ベルリンの病院と「パリの五月」

---
第六章 国外でのリハビリ生活
---
スイスからイタリアへ
英国滞在とバハマンとの往復書簡
バハマン周辺の諜報員の存在
アイルランド、英国、そして一時帰国
英国からデンマークへ

---
第七章 晩年の政治活動
---
東西ベルリン訪問と博士論文
テロリズム批判の展開
ヴィール反原発闘争
マスメディアへのカムバック
コーン゠ベンディトとのテレビ出演
ツァールとの往復書簡
東ドイツ体制批判──バーロ、ヒュープナーとの連帯
緑の党結成へ

---
おわりに ルディ・ドゥチュケをどう評価するか?
---
ドゥチュケ神話の背景──「一九六八年」の「個人化」
「神格化」の反動としてのドゥチュケ批判──テロリストとの親和性の強調
戦後ドイツ史のなかのドゥチュケ



ルディ・ドゥチュケ略年譜
あとがき
著者略歴(井関 正久)
1969年、東京都に生まれる。1999年、ベルリン自由大学博士号(Dr.phil.)取得。専攻は、ドイツ現代史。現在は、中央大学法学部教授。
著書に、『戦後ドイツの抗議運動──「成熟した市民社会」への模索』(岩波書店、2016年)、『ドイツを変えた68年運動』(白水社、2005年)などがある。
他の書籍を検索する