『しくみの内側のしくみ ~思考する手仕事のレシピ ~ 』の詳細情報

しくみの内側のしくみ
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タイトル しくみの内側のしくみ
サブタイトル 思考する手仕事のレシピ
著者 [著者区分]コイズミ アヤ [著・文・その他]
出版社 コトニ社 レーベル
本体価格
(予定)
3000円 シリーズ
ページ数 208p Cコード 0070
発売予定日 2024-12-25 ジャンル 一般/単行本/芸術総記
ISBN 9784910108193 判型 A5変形
内容紹介
★岡﨑乾二郎氏(造形作家・批評家)推薦★
《コイズミアヤはその精緻、精密な造形操作で、ゲーデルの不完全性を突破し、体系内にその体系を超える高次元を出現させてしまう。》

立体作品の制作発表を続けてきた、コイズミアヤ初の著書。
料理本のような体裁で、作品の具体的なつくりかたに加えて、制作の経緯についてを贅沢におさめた一冊。

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《バナッハ=タルスキーのパラドックスというものがある。これは、たとえば小さな卵をかぎりなくコナゴナ(可算無限回の分割そして任意の細かさまでの分割)にすれば、そのコナゴナな断片から巨大な地球を作り出すことが数学的には可能だという理論、パラドックスである。もし際限がないほど超精密な技術のアヤがあれば、それは可能になるというのか。
 コイズミアヤはこのパラドックスを造形の問題として実践的に解き放そうとしている。不可能に感じるのはわれわれのドクサにすぎない。コツはスミのコさ、つまり隅あるいは角(スミ)の濃度にある。たぶん、ここに別次元のイズミがわきだす秘密がある。ようするにコイズミアヤはその精密、精緻な造形力のアヤでゲーデルに迫る認識をもたらそうとしている。》(岡﨑乾二郎)

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【担当編集者からひと言】
2023年、コイズミアヤさんの個展にはじめてお邪魔し、その作品に一目惚れ、「どのようにしたらこれほどまでに美しく繊細な作品が生まれうるのか?」これが本書を企画しようと思いたった最初の動機でした。
この謎をときあかし、その工程を料理のレシピ本のような手つきで描いた本が『しくみの内側のしくみ』です。
ちなみに、この企画を思いついたときに1冊の本が頭に浮かびました。
それは、料理研究家の佐藤雅子さんが書いた『私の保存食ノート』というレシピ本です。
この本の存在をコイズミさんにお伝えし、これをイメージしながら書いていただきました。
目次
 まえがき

第1章 うつしかえ
 あやとりのドローイング
 うつしかえの図面
 Loopかめのこ
 通路と信仰

第2章 紐の木彫
 紐のドローイング
 紐の彫刻
 結び目のはなし
 結び目のドローイング
 輪の彫刻――結び目

第3章 重なる箱
 重なる箱0
 私の箱の経緯
 重なる箱11
 子どもとの遊び、monad

第4章 物語の量と在処
 カフカのこま
 私信-イリスをさがしています――「アヤメ」について
 ある返礼――『ギフト』
 無常の車
 言葉のかご――「チャンドス卿の手紙」
 こまと塵屑(ちりくず)

終章 雪について

 あとがき
著者略歴(コイズミ アヤ)
1971年、東京生まれ。美術家。1990年、東京都立芸術高校を卒業。武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科で、舞台美術デザインを学ぶ。1994 年に卒業し、本格的な美術作品の制作をはじめる。1996 年から東京のギャラリーを中心に、定期的に個展を開催。2009 年、新潟県長岡市に移住し、新潟や金沢でも発表をはじめ、創作活動を続けている。
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