『紫式部が愛した紙 ~藤原道長と「椙原庄紙」 ~ 』の詳細情報
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タイトル |
紫式部が愛した紙 |
サブタイトル |
藤原道長と「椙原庄紙」 |
著者 [著者区分] | 戸田善規 [著・文・その他]
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出版社 |
スタブロブックス |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
1800円 |
シリーズ |
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ページ数 |
172p
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Cコード |
0021 |
発売予定日 |
2024-07-27 |
ジャンル |
一般/単行本/日本歴史 |
ISBN |
9784910371061 |
判型 |
46変形 |
内容紹介 |
和紙が貴重だった平安時代、紫式部はいったいどんな紙で『源氏物語』を書き上げたのか――?
平安時代に藤原摂関家が重用し、鎌倉時代には幕府が公用紙として用いた兵庫県多可町産の名紙「椙原庄紙(すぎはらしょうし)/杉原紙(すぎはらがみ)」。1300年の歴史を誇る「椙原庄紙(杉原紙)」と紫式部との接点を探り、「手漉き和紙」の歴史と魅力に迫る。
兵庫県の中央部、山川里の自然豊かな多可町加美区の杉原谷(すぎはらだに)地区は、1000年以上前の関白・藤原頼道の時代にはすでに摂関家荘園(私的な領有地)だったと考えられる(荘園時代の地名は椙原庄[すぎはらしょう])。
著者は地元・兵庫県多可町の町長を5期(旧加美町時代含む)務め、現在は杉原紙の研究と普及活動に情熱を傾ける市井の一人。数多くの史料を手がかりに紫式部や清少納言が使用したとされる紙に関する仮説を提起し、「椙原庄紙/杉原紙」が紫式部や清少納言が愛用した紙である可能性を探究。
手漉き和紙の魅力や価値についても詳細に掘り下げ、その貴重な歴史と素晴らしさを和紙愛好家、地域資源を活用したまちおこしに関心のある人たちに伝える。
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「地域おこし協力隊」の生みの親・椎川忍氏推薦!
「地域おこし人」必読の書 =首長、議員、公務員、地域おこし協力隊など=
郷土愛と地域愛に満ちた眼差しの中でこそ見えてくる「埋もれた地域資源」とそれに関する「歴史的想像力」の豊かさに敬服し、著者の地道な活動とあふれ出る力強さに感動しました。地域活性化や地方創生の「原点」をこの本から学んでください。
総務省初代地域力創造審議官、元自治財政局長
(一財)地域活性化センター常任顧問(前理事長)椎川忍
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目次 |
はじめに 「椙原庄紙(すぎはらしょうし)」は和紙のプラチナ遺産
【推薦】「地域おこし人」必読の書
【推薦】摂関家の紙「椙原庄紙」の魅力と歴史を知る
【推薦】豊富な歴史認識と郷土愛の「融合知」
1・記録と記憶に欠ける平安期
1なぜ平安京と呼ばれたか
2紫式部と父の藤原為時
3中宮定子と「長徳の政変」
4彰子後宮への紫式部の出仕
5源氏は「次元の高い物語」
2・「清少納言」と「紫式部」
1清少納言と『枕草子』
2伊周が一条天皇に贈った「極上の紙」
3源氏〔新本〕の冊子を作りたる紙
4『源氏物語』は道長の要請か
3・藤原道長と『御堂関白記(みどうかんぱくき)』
1摂関政治の最盛期を築いた「道長」
2道長が日記に書いた「紙」の記述
4・我が国の紙漉きの始まり
1和紙産地の立地要件
2紙漉きは古墳時代に伝わった
3「出雲の紙」は大和政権に葬られた
4紙祖神は女性の「彌都波能賣命(みずはどめのみこと)
5上代における製紙業の発展
6未開発地を利用した民間の製紙業
5・播磨国 多可郡「賀美郷(かみのさと)の紙」
1『播磨国風土記』に見る「託賀郡(たかのこおり)」
2出雲系の諸神と播磨の国津神
3上代に「秦氏」が入植した隣接の地
4奈良時代に急に人口が増した「里」
5「賀美郷」で始まった製紙業
6・「賀美郷」での紙漉きの興隆期
1写経が爆発的に盛行した聖武の治世
2天平期、播磨と美濃は最大の製紙国
3「賀美郷」は播磨国で最大の製紙地
4但馬国と丹波国に挟まれた「賀美郷」
5藤原明衡が記す「但馬黒川紙」の正体
7・摂関家が求めた「紙漉きの里」
1藤原氏の誕生と不比等の功績
2他氏排斥から身内同士の争いへ
3藤原政権の経済基盤は「荘園」にあり
4「藤氏長者」の機能と特権
5摂関家で重宝がられた「賀美郷の紙」
6摂関家の荘園とされた「賀美郷」
8・紫式部が愛した「椙原庄紙」
1多彩な顔を持った「賀美郷の紙」
2紫式部が愛した紙 ~道長と椙原庄紙~
3『紫式部日記』に見る「真夜中の戸」
9・それからの「椙原庄紙」
1「杉原紙」と名を変えた時代
2「武家の紙」は杉原紙 ~鎌倉幕府の公用紙~
3神社仏閣での重用 ~高野山、京都五山、鎌倉五山~
4中世を代表する「特産品」
5日本一の紙は「播磨杉原」 ~『醒睡笑(せいすいしょう)』~
紫式部・道長 関係略年表
追補 『源氏物語』だけではないかも……
1金峯山経塚出土の道長直筆「紺紙金字経」
2厳島神社に奉納された『平家納経』(国宝)
3中学校教科書〔歴史的分野〕に見る「杉原紙」
なぜ私が『紫式部が愛した紙』を書いたのか
【 参考文献一覧 】
おわりに ふるさとの「心象風景」を大切にしたい |
著者略歴(戸田善規) |
総務省地域力創造アドバイザー。前・兵庫県多可町長。
総合型まちづくり機構「たかめっせ」理事長、(一財)地域活性化センター顧問、日本赤十字社兵庫県支部監査委員、杉原紙振興ボランティア(和紙研究)など。
〔略歴〕1952年兵庫県生まれ。衆議院議員公設第一秘書、社会保険労務士、㈳ 西脇青年会議所理事長、兵庫県加美町長、合併後に初代多可町長〔首長職5期〕。この間、内閣府地方分権改革有識者会議議員、厚労省厚生科学審議会分科会委員、兵庫県町村会長、近畿町村会長、全国町村会理事などを歴任。〔著作・論文〕「杉原紙~思い草の記~」(杉原紙研究所)、「地域振興と情報政策との連環」(日本地域開発センター)ほか。〔賞罰〕2023年春叙勲「旭日小授章」受章など。 |