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タイトル |
マンガで読むジェンダー入門 |
サブタイトル |
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著者 [著者区分] | ■メグ-ジョン・バーカー [著・文・その他] ■ジュールズ・シール [イラスト] ■松丸さとみ [翻訳]
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出版社 |
いそっぷ社 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
1600円 |
シリーズ |
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ページ数 |
184p
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Cコード |
0095 |
発売予定日 |
2024-05-22 |
ジャンル |
一般/単行本/日本文学、評論、随筆、その他 |
ISBN |
9784910962061 |
判型 |
A5変形 |
内容紹介 |
そもそもジェンダーとは何なのか。性別との違いは何なのか。話題のノンバイナリーやトランスジェンダーという言葉の意味は? この両者にはどんな違いがあるのか。わかっているようで意外に難しいジェンダーの基礎知識について、イラストマンガの形でわかりやすく伝えます。本来は多様であるジェンダーが「男」「女」という二元論に括られるようになった歴史的背景から解き明かし、「男らしさ」「女らしさ」に束縛されている現状の問題点を批判します。スティーブン・キングの小説『IT』やマーガレット・アトウッドの『侍女の物語』、映画の「007」「ロード・オブ・ザ・リング」「ゴーストバスターズ」、テレビドラマの「セックス・アンド・ザ・シティ」など身近なエンタメを引用しながらジェンダーについて説明する、最適の入門書。
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目次 |
ジェンダーという難題 7 ジェンダーには複数の意味がある 8 ジェンダーには自分の立ち位置が影響する 9 時空を超えた旅に出よう 10
第1章:さまざまな時代と場所におけるジェンダー…………11 2つの重要な事実 12 家父長制の歴史 13 ジェンダーの歴史は、資本主義の歴史と密接につながっている 15 ジェンダーの歴史は、植民地主義の歴史と密接につながっている 16 「正常」か「異常」かという分類 17 性的関係の規範 18 単なる家父長制の問題ではない 19 時代を超えたジェンダーの多様性 21 場所によるジェンダーの違い 22 ジェンダーの植民地化 23 時空を超えてジェンダーを理解する 24 中世のジェンダー規範と今日のポップカルチャー 25 公衆トイレ 27 時空を超えた旅から何を学べたか 29
第2章:性別/ジェンダーは人にどう作用するのか………30 性別とジェンダーの意味 31 生物学的な性別の特徴 32 性別と体の特徴は本当に呼応しているのか 33 生殖器で性別を定義する難しさ 34 ジェンダーはさまざまな意味を持つ 35 ジェンダーの多重性 36 性別とジェンダーは別物か 37 生物的・心理的・社会的な影響 38 社会規範がいかにジェンダーを形作るか 40 ジェンダーに基づく経験が脳を形作る 41 ジェンダーに基づく経験が体を形作る 42 女子みたいな投げ方 43 ジェンダーを「行う」 44 ジェンダーは体や脳に刻み込まれる 45 ジェンダーは変わる可能性がある 46 なぜジェンダーの経験は多様になるのか 47 交差性(インターセクショナリティ)という考え方 48 ジェンダーを取り消す/かき乱す 49 性別もジェンダーも二元性では決められない 50 歴史的な理解から現代へ 51
第3章:変わる「男らしさ」…………52
男性の特権とは 53 覇権的な男性性 54 その4つの特徴 55 男性性のピラミッド 56 共犯的、従属的、周縁的な男性性 57 何が「男らしい」か 58 「ゲイじゃない」 59 女らしさから距離をおく 60 有害な男らしさ 61 男性性の危機 62 もろい男性性 63 男性性と暴力 64 白人男性の怒り 65 男性の怒りは恥に関係している 66 覇権的な男性性に抗う動き 67 包摂的な男性性 68 バックラッシュの動き 69 ナンパ・コミュニティ 70 オタクな男性性 71 オタクの逆襲? 72 手に入れられる男性性の拡大 73 男性フェミニストの欺瞞 74 男性が幸せで満たされるには 75 やさしい男性性 76 男性の域を超えた男性性 77 女性に表れる男性性とは 78 ブッチ(男役) 79 「男性は、ジャムドーナツのようであれ」 80
第4章:女性性とフェミニズム…………81
女性は「その他」の存在 82 女性の特権とは 84 女性の特権の問題 85 覇権的な女性性 86 パーリア的女性性 87 有害な女らしさ? 88 「白人女性の涙」 89 フェミニズムのさまざまな波 90 フェミニズム第1波 91 フェミニズム第2波 92 黒人フェミニストの批判 93 80年代フェミニストの「セックス戦争」 94 90年代のポストフェミニズム 95 フェミニズム第3波 96 抑圧は織り重なっている 98 ポストコロニアル・フェミニズム 99 フェミニズムの脱植民地化 100 フェミニズム第4波? 101 #MeToo 102 バックラッシュとSNS 103 女性特有の「感情労働」 104 排他的フェミニズム 105 セリーナ・ウィリアムズの描かれ方 106 女性らしい男性への差別 107 フェムの思想 108 女性性の形を拡大しよう 109
第5章:ノンバイナリーについて…………110
ジェンダーの二元性を強化する、2つの枠組み 111 バイナリーの意味するところ 112 男性らしさと女性らしさを書き出してみる 113 ジェンダーってそもそもどういう意味? 114 なぜジェンダーの二元性にこだわるのか 115 異性愛規範は文化的な決めつけ 116 ジェンダーの二元性に異議を 118 ノンバイナリーの人の数 119 ノンバイナリーのムーヴメント 120 ジェンダー革命! 121 ノンバイナリーの人たちが求めているものは? 122 多様なノンバイナリーの姿 123 中間でもあり、両方でもある 124 どちらでもない、あるいは性別を超越した存在 125 ジェンダーが流動的な人たち 126 ジェンダーを複数持つ人たち 127 すべての人のために二元性を壊す 128 ノンバイナリーとトランス 129
第6章:トランスジェンダーについて…………130
トランスの人の特徴 131 性科学者の発見 132 生まれつきなのか、社会的なものか 133 トランスジェンダー研究 134 トランス・ムーヴメント 135 テレビなどで描かれるトランスの特徴 136 トランスに関する議論 137 トランスジェンダーの転換点 138 同時に起きたモラル・パニック 139 なぜモラル・パニックが起きたのか 140 トランスの人生 141 トランスの権利と他の権利 142 シスであること 143 ジェンダー規範にこだわる弊害 144 トランスの体 145 トランスの時間 146 トランスの空間 147 贈り物のような存在 148 両者の差から何を学べるか 149 ジェンダーに関する知性 150
第7章:フィクションに見るジェンダーの未来…………151
ジェンダーの切り替え 152 ジェンダー・ディストピア 153 ジェンダー・ユートピア 154 権力を女性が持ったら? 155 ジェンダーのない未来 156 ジェンダーが重要でなくなる未来 157 ジェンダーの未来を描く限界 158 映画「ゴーストバスターズ」の反響 159 スティーヴン・キングの『IT』 160 進展と揺り戻しの波 161
第8章:ジェンダーとは何だろうか?…………162
ジェンダーは外側にあり、内側にもある 163 家父長制からいかに逃れるか 164 ジェンダーは多様 165 ジェンダー規範の有害性 166 ジェンダーの痛み 167 私たちはジェンダーを演じている 168 ジェンダーは時間とともに変化する 169 ジェンダーは個人的であり政治的 170 ジェンダーには複数の語り方がある 171 ジェンダーと抑圧の構造 172 抑圧されている人から学ぶ 173 誰もが抑圧者になり得る 174 ジェンダーの解放に向けて 175 ジェンダーは複雑、思いやりが不可欠 176
訳者あとがき 177 |
著者略歴(メグ-ジョン・バーカー) |
1974年イングランド生まれ。作家、ジェンダー論専門家。ノッティンガム大学で心理学を、シェフィールド大学で心理療法の博士号を取得。ジェンダー、性、人間関係などに関する一般書を数多く執筆している。また、これらの分野の研究や治療を自ら行った経験を活かして学者やカウンセラー向けに多くの記事や報告書を書いている。本書でコンビを組んだジュールズ・シールとは他に『Queer: A Graphic History』(「クィア:グラフィック・ヒストリー」、未邦訳)などがある。他にアレックス・イアンタフィとの共著『How To Understand Your Gender and Life Isn’t Binary』(「自分のジェンダーと人生は二元性でないことを理解するには」、未邦訳)など。 |
著者略歴(ジュールズ・シール) |
スコットランドのグラスゴーを拠点に、イラストやマンガなどを描いている。難解なコンセプトを、人間味あふれるグラフィックな物語やイラストにしてわかりやすく伝えるのが得意。2014~2018年にかけてサラ・ブロードハーストと共に、フェミニストのZINEを手がける組織One Beat Zines (onebeatzines.com)を運営。 |
著者略歴(松丸さとみ) |
学生や日系企業駐在員としてイギリスで6年強を過ごす。現在は、フリーランスで翻訳・ライティングを行っている。訳書に『「人生が充実する」時間のつかい方』(キャシー・ホームズ著、翔泳社)、『脳の外で考えるーー最新科学でわかった思考力を研ぎ澄ます技法』(アニー・マーフィー・ポール著、ダイヤモンド社)『LISTENーー知性豊かで創造力がある人になれる』(ケイト・マーフィ著、日経BP)などがある。 |