『マルクスの生活者の思想とアソシエーション』の詳細情報

マルクスの生活者の思想とアソシエーション
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タイトル マルクスの生活者の思想とアソシエーション
サブタイトル
著者 [著者区分]岩佐 茂 [著・文・その他]
出版社 桜井書店 レーベル
本体価格
(予定)
3700円 シリーズ
ページ数 312p Cコード 3010
発売予定日 2024-04-25 ジャンル 専門/単行本/哲学
ISBN 9784910969039 判型 46
内容紹介
疎外論・物象化論にマルクスの未来社会構想の核心を見る!
マルクスの理論を貫く「生活者の思想」を読み取り、「生活の生産」の視点からマルクスの人間解放思想の根幹を読み解く。
「マルクス・レーニン主義(=スターリン主義)」にも論及する。
目次
まえがき
                             
序 章 生活者の思想:哲学の生存論的転回

第Ⅰ章 マルクスの生活者の思想:「生活の生産」の視点から
一 マルクスの根底にあるヒューマニズムの思想
二 生活者である貧民と労働者
三 「生活の生産」から構想された唯物史観
四 消費と生産の同一性の思想
五 社会の構造的把握と動態的把握
六 『資本論』を貫く「生活の生産」の視点
七 「生活時間」の考察:「必要性の国」と「自由の国」

第Ⅱ章 生活者の生活活動における意識活動と観念
一 生活世界としての生活過程
二 生活主体の活動形態と客体へのかかわり
三 生活活動における意識活動と観念
四 生活活動における構想力の働き

第Ⅲ章 資本主義批判としての疎外・物象化論
一 疎外論はどのように評価されてきたのか
二 『パリ草稿』にける疎外論の三つの水準
三 「第一草稿」における疎外論
四 「ミル評註」における疎外論
五 「第三草稿」における疎外論
六 ヘーゲルを踏まえて疎外論を読み解く
七 資本の論理が引き起こす疎外と物象化
八 資本の論理による疎外された生産
補論 マルクス・レーニン主義における物象化論批判

第Ⅳ章 マルクスの物質代謝論:生活と環境へのアプローチ
一 人間と自然の物質代謝
二 『資本論』における「物質代謝」概念
三 人間と自然の物質代謝の「撹乱」
四 人間と自然の正常な物質代謝:自然との共生の実現
五 疎外された工業、疎外された農業の克服の展望

第Ⅴ章 マルクスのアソシエーション論の射程
一 労働者と市民:階級の論理と市民の論理
二 マルクスはアソシエーションをどうとらえたのか
三 『ドイツ・イデオロギー』における「諸個人」の概念
四 マルクスが構想したアソシエーション
五 疎外の克服とアソシエーション

終 章 唯物史観おける活動と諸条件の弁証法
一 唯物史観における「諸条件」の概念の意義
二 活動と諸条件の弁証法
おわりに

補 論 マルクスの思想から離反したマルクス・レーニン主義哲学
はじめに
一 マルクス・レーニン主義とは
二 レーニン哲学の両義性
三 スターリン哲学の批判
四 バイアスのかかったマルクス解釈:物象化論に即して

あとがき
著者略歴(岩佐 茂)
1946年北海道生まれ。1971年北海道大学大学院文学研究科博士課程中途退学。北海道大学文学部助手、北見工業大学講師・助教授、一橋大学社会学部助教授・教授、社会学研究科教授を経て、2010年退職。一橋大学名誉教授。
著者に、『唯物論と科学的精神』(白石書店、1983年)、『哲学のリアリティ』(共著、有斐閣、1986年)、『人間の生と唯物史観』(青木書店、1988年)、『ヘーゲル用語事典』(共編著、未来社、1991年)、『環境の思想』(創風社、1994年)、『環境リテラシー』(共編著、リベルタ出版、2003年)、『環境保護の思想』(旬報社、2007年)、『環境問題と環境思想』(編著、創風社、2008年)、『マルクスの構想力』(編著、社会評論社、2010年)、『脱原発と工業文明の岐路』(共著、大月書店、2012年)、『生活から問う科学・技術』(東洋書店、2015年)、『マルクスとエコロジー』(共編著、堀之内出版、2016年)、他。
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