『群衆論―近代文学が描く〈群れ〉と〈うごめき〉』の詳細情報
Amazonで予約する
|
タイトル |
群衆論―近代文学が描く〈群れ〉と〈うごめき〉 |
サブタイトル |
|
著者 [著者区分] | 石川巧 [著・文・その他]
|
出版社 |
琥珀書房 |
レーベル |
鹿ヶ谷叢書 |
本体価格 (予定) |
4500円 |
シリーズ |
鹿ヶ谷叢書 |
ページ数 |
416p
|
Cコード |
1095 |
発売予定日 |
2024-10-08 |
ジャンル |
教養/単行本/日本文学、評論、随筆、その他 |
ISBN |
9784910993560 |
判型 |
A5 |
内容紹介 |
「群衆と文学」という問いの可能性。「労働者であること」、「群れの力学」、「侵略の光景」、「匿名性をめぐる問い」、「寄せ場の群衆」。五つのテーマからの新たな問題提起。
|
目次 |
目次
序
凡 例
第1章 労働者であること
1―1 彼女の朝から別の朝へ―佐多稲子「キャラメル工場から」論
1―2 「あなた」への誘惑―葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」論
1―3 小林多喜二『蟹工船』における言葉の交通と非交通
コラム① 松田解子『地底の人々』(一九五三年)
第2章 群れの力学
2―1 群衆とは何者か?―歴史小説における〈一揆〉の表象
2―2 横光利一『上海』の力学―〈場〉の運動
2―3 群衆はいかにして国民となるか――石川達三「蒼氓」
2―4 二つの日本合戦譚――菊池寛と松本清張
コラム② 石原吉郎「ある「共生」の経験から」(一九六九年)
第3章 侵略の光景
3―1 夢野久作が描いた〈東亜〉―「氷の涯」を中心に
3―2 石川達三「沈黙の島」を読む
3―3 侵略者は誰か―村上龍『半島を出よ』
コラム③ 上林暁「国民酒場」(未発表、一九四四年十一月頃の作)
第4章 匿名性をめぐる問い
4―1 〈正名〉のモラル―中野重治「歌のわかれ」論
4―2 ひとりひとりの死を弔うために―長谷川四郎「小さな礼拝堂」論
4―3 手紙のなかのヒロイズム―樺美智子・奥浩平・高野悦子
4―4 車椅子の〈性〉―田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」論
コラム④ 古井由吉「先導獣の話」(一九六八年)
第5章 寄せ場の群衆
5―1 〈闘争〉と〈運動〉の狭間で ―映画「山谷 やられたらやりかえせ」
5―2 一九六〇年代の雑誌メディアにおける〈釜ケ崎〉
コラム⑤ 崎山多美「ガジマル樹の下に」(二○一三年)
あとがき
初出一覧
参考文献
人名索引 |
著者略歴(石川巧) |
1963年、秋田県生まれ。1993年、立教大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。
山口大学専任講師、同助教授、九州大学助教授を経て、現在、立教大学文学部教授。
専門は日本近代文学、出版文化研究。
主な著書に『高度経済成長期の文学』(ひつじ書房、2012年)、『幻の雑誌が語る戦争 『月刊毎日』『国際女性』『新生活』『想苑』』(青土社、2018年)、『読む戯曲(レーゼ・ドラマ)の読み方――久保田万太郎の台詞・ト書き・間』(慶應義塾大学出版会、2022年)、『戦後出版文化史のなかのカストリ雑誌』(勉誠社、2024年)などがある。 |