『文学をひらく鍵 ジェンダーから読む日本近現代文学』の詳細情報

文学をひらく鍵 ジェンダーから読む日本近現代文学
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タイトル 文学をひらく鍵 ジェンダーから読む日本近現代文学
サブタイトル
著者 [著者区分]■有元伸子 [編集]
■二宮智之 [編集]
■九内悠水子 [編集]
■中元さおり [編集]
■大西永昭 [編集]
出版社 鼎書房 レーベル
本体価格
(予定)
3000円 シリーズ
ページ数 350p Cコード 3095
発売予定日 2025-01-17 ジャンル 専門/単行本/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN 9784911312025 判型 A5
内容紹介
ジェンダーの〈鍵〉で文学のあらたな扉をひらく

不確実性が日常を覆う時代に、私たちは何を指針とし、どのように未来を切り開くべきか。この問いに挑むカギとなる視座「ジェンダー」。社会を形作る通念を鋭く問い直し、過去と現在、そして未来を結びつける新たな視点を提供する本書。文学を通じてジェンダーを考察することで、複雑な現代社会に新しい光を投げかける。

「ジェンダー」を縦糸に、「社会」「宗教」「身体」「芸術」を横糸に、文学の新たな問題系を浮き彫りにする。
文学×ジェンダー×〔Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ〕
Ⅰ 社会:文学研究の方法や、社会への問題意識
Ⅱ 宗教:宗教が持つジェンダーの両義性
Ⅲ 身体:身体表象から問うジェンダー
Ⅳ 芸術:芸術論・音楽・演劇・ゲーム文学とジェンダー
目次
はじめに

Ⅰ 文学×ジェンダー×社会
漱石研究とジェンダー 二宮智之
吉屋信子の行刑制度への抵抗と共感―少女達の死と「外地」へ向かう男達― 奥村尚大
〈いじめ〉の当事者になるということ―干刈あがた「黄色い髪」論― 秦 光平
『僕たちは世界を変えることができない。』論─二〇〇〇年代ボランティア・サークルとホモソーシャリティ─ 萬田慶太

Ⅱ 文学×ジェンダー×宗教
宮沢賢治「〔残丘(モナドノック)の雪の上に〕」稿の生成/試論―書簡下書群252abcの読みをとおして― 島田隆輔
禅話としての『春琴抄』―隔絶と超越― 倪 楽飛…
遠藤周作『聖書のなかの女性たち』論―共苦する神と「母性」― 余 盼盼
〈エッセイ〉ジェンダー・南国・日本文学 レオン ユット モイ(LEONG YUT MOY)

Ⅲ 文学×ジェンダー×身体
谷崎潤一郎「細雪」における妙子像の検討―「純潔」規範の受容をめぐって― 熊尾紗耶
三島由紀夫「鍵のかかる部屋」論―サディズムをめぐる男と女の攻防― 中元さおり
三島由紀夫「宴のあと」にみる〈老エイジングい〉とジェンダー 九内悠水子
トランスジェンダーという交点―寺山修司「毛皮のマリー」読解― 矢吹文乃
村上春樹「眠り」とその漫画アダプテーションにおける女性の身体表象―「不気味なもの」と性の越境を中心に― ダルミ・カタリン(DALMI Katalin)

Ⅳ 文学×ジェンダー×芸術
花田清輝「かげろう紀行」試論 板倉大貴
失われた唄を求めて―村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」論― 阿部 翔太
戯曲の言葉とジェンダー―永井愛「萩家の三姉妹」論― 有元伸子…
ジェンダーはゲーム文学をひらく鍵となりうるか?― 遠野遥「浮遊」試論― 大西永昭

おわりに
執筆者紹介
著者略歴(有元伸子)
広島大学大学院人間社会科学研究科 教授。『三島由紀夫物語る力とジェンダー 『豊穣の海』の世界』(翰林書房、
2010年)、『21世紀の三島由紀夫』(共編著、翰林書房、2015年)、『岡田(永代)美知代著作集』(共編著、溪水社、2022年)
著者略歴(二宮智之)
比治山大学現代文化学部 准教授。「夏目漱石『京に着ける夕』論―《鶴》の表現と正岡子規との関わりを中心に
―」(『日本近代文学』第72集、2005年)、『広島県現代文学事典』(共著、勉誠出版、2010年)、「梶井基次
郎『檸檬』試論―アダプテーションからの視点―」(『近代文学試論』第60号、2022年)
著者略歴(九内悠水子)
比治山大学現代文化学部 教授。『21世紀の三島由紀夫』(共著、翰林書房、2015年)、『三島由紀夫小百科』(共
著、水声社、2021年)、「三島由紀夫「純白の夜」論―エンターテインメント小説への挑戦―」(『三島由紀夫
研究』第24号、2024年)
著者略歴(中元さおり)
山口大学人文学部 大学院担当講師。『三島由紀夫小百科』(共著、水声社、2021年)、「『オール讀物』の三島由紀夫─ショービジネスを題材とした作品群を読む─」(『山口国文』第46号、2023年)、「三島由紀夫「女神」論─『婦人朝日』掲載小説との関係からみえるもの─」(『三島由紀夫研究』第24号、2024年)
著者略歴(大西永昭)
松江工業高等専門学校 准教授。「ユーモアとメタフィクション―『葱』再論―」(『芥川龍之介研究』第14号、2020年)、「ゲームの『死』は文学に何をもたらすか?―藤田祥平『手を伸ばせ、そしてコマンドを入力しろ』試論―」(『日本文学』第72巻第10号、2023年)、「反復の中のアタラクシア―金原ひとみ『アタラクシア』試論―」(『ユリイカ 詩と批評』第55 巻第15号、2023年)
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