『身体とギャンブル ~マカオのカジノをめぐる民族誌 ~ 』の詳細情報
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タイトル |
身体とギャンブル |
サブタイトル |
マカオのカジノをめぐる民族誌 |
著者 [著者区分] | 劉振業 [著・文・その他]
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出版社 |
博論社 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
4000円 |
シリーズ |
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ページ数 |
428p
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Cコード |
1039 |
発売予定日 |
2024-08-31 |
ジャンル |
教養/単行本/民族・風習 |
ISBN |
9784991020483 |
判型 |
A5 |
内容紹介 |
本書は、2018年8月から延べ2年間のフィールドワークに基づくものである。マカオの各カジノでのギャンブル実践への参与観察やインタビュー調査をもとに、カジノがギャンブラー自身だけでなく、それ以外の人々(ディーラー、ホステス、ジャンケット、売春婦ほか)と共に紡がれる関係性から成り立っていることを明らかにしている。マカオは中国国内で唯一カジノが合法化されている地域。マカオにはギャンブルにまつわる思考形式や、高度経済成長、一国二制度がもたらす社会変容などの多様な文脈が存在する。それらを背景にしたカジノの特殊性をギャンブル実践を通してミクロな身体的地平から考察する。
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目次 |
はじめに
第1 章 問題の所在と視座
1-1 本書の目的
1-2 先行研究と問題の所在
1-3 本書の視座と特徴
1-4 本書の構成
第2 章 マカオとカジノの概況
2-1 マカオの概況、ゲーミング史と一国二制度
2-2 「テーブル圧倒」的なマカオのカジノ
2-3 マカオのカジノの経営方式
第3 章 カジノゲームと身体―ギャンブラー(1)
3-1 半偶然半戦略性ゲーム―ブラックジャック、テキサスホールデム、カジノウォー
3-2 完全偶然性ゲーム―大小、ルーレット
3-3 半偶然半戦略性ゲームと完全偶然性ゲームの狭間で―バカラ
第3 章のまとめ
第4 章 カジノの空間と身体―ギャンブラー(2)
4-1 ギャンブラーとしての身体とカジノの空間性
4-2 カジノにおけるギャンブラーの生
第4 章のまとめ
第5 章 そこにいるだけで良い存在―ディーラー
5-1 雇用のセーフティネットとしてのディーラー
5-2 感情が取り除かれる要素
5-3 茶銭とディーラーの感情
5-4 必要とされるディーラーの身体
5-5 ディーラーの語り
第5 章のまとめ
第6 章 VIP ルームへの誘い―ホステスとジャンケット、扒仔
6-1 金持ちギャンブラーを誘惑する―ホステス
6-2 金持ちギャンブラーを信頼する―ジャンケット
6-3 一般ギャンブラーを騙す―扒仔
第6 章のまとめ
第7 章 厄を取り入れる容器―売春婦
7-1 エロスの地と呼ばれるマカオ
7-2 カジノの周りに遍在する従事者
7-3 厄祓いの容器である売春婦
第7 章のまとめ
第8 章 ギャンブルを共有されない存在―ギャンブル関連の外労
8-1 外労とマカオ社会
8-2 カジノフロア内の東南アジア人外労
8-3 カジノフロア外ホテル内の大陸人外労
8-4 外労はいつまでも外労
第8 章のまとめ
第9 章 ギャンブルの不確実性で紡がれる人々のつながりと身体
9-1 関係性に開かれたカジノでのギャンブル
9-2 ギャンブルの不確実性と身体
9-3 本書の場所性と時間性
9-4 マカオのカジノの民族誌的現在と今後の課題
おわりに
参考文献
初出論文一覧
グロッサリー
補 足 |
著者略歴(劉振業) |
1993 年広州市(中国)生まれ。
京都大学大学院(人間・環境学研究科)修士課程を経て、同大学院(人間・環境学研究科)博士後期課程修了。
博士(人間・環境学)。専門は文化人類学・ギャンブル研究。
現在、立命館大学(環太平洋文明研究センター)客員協力研究員。
主な論文に「誘惑と厄祓いの身体─マカオのカジノの内外における『性的』女性をめぐって」『年報人類学研究』42 号(2021年)、「身体による共同的祝祭行為─マカオのバカラギャンブルにおける『しぼり』の実践を事例に」『華南研究』7 号(2021 年)、「負債の循環的再生産─マカオのカジノにおける『扒仔』の事例から」『白山人類学』26 号(2023 年)など。 |