『『失われた時を求めて』への招待』の詳細情報

『失われた時を求めて』への招待
AmazonカートAmazonで予約する
タイトル 『失われた時を求めて』への招待
サブタイトル
著者 [著者区分]吉川 一義 [著・文・その他]
出版社 岩波書店 レーベル
本体価格
(予定)
980円 シリーズ 岩波新書
ページ数 286p Cコード 0298
発売予定日 2021-06-22 ジャンル 一般/新書/外国文学、その他
ISBN 9784004318842 判型 新書(B40)
内容紹介
岩波文庫版『失われた時を求めて』(全14冊)の完訳を達成したプルースト研究第一人者が作品の核心に迫る解説書。この不世出の大長編は、なにを、どのように語った作品なのか。全体の構成、特長、勘所を分かりやすく読み解く。魅惑の読書体験へといざない、全篇読破に挑戦する人には力強い羅針盤となるスリリングな一冊。
目次
はしがき
『失われた時を求めて』の構成
『失われた時を求めて』の主な登場人物と架空地名

第1章 プルーストの生涯と作品
 1 プルーストの生涯
 2 初期作品————『楽しみと日々』、『ジャン・サントゥイユ』、ラスキン翻訳
 3 『サント=ブーヴに反論する』から『失われた時を求めて』へ

第2章 作中の「私」とプルースト——一人称小説の狙い
 1 『失われた時を求めて』の「私」はプルーストなのか
 2 主人公の「私」はなぜ影の薄い人間なのか
 3 語り手の「私」に寄りそう作者プルースト

第3章 精神を描くプルースト——回想、印象、比喩
 1 『失われた時を求めて』はすべて「私」の回想談
 2 マドレーヌ体験の意味——無意志的記憶とはなにか
 3 印象の記述になぜ比喩が多用されるのか

第4章 スワンと「私」の恋愛心理
 1 「スワンの恋」はなぜ必要なのか
 2 「私」のジルベルトとアルベルチーヌへの恋
 3 スワンと「私」に内在する分身の声

第5章 無数の自我、記憶、時間
 1 恋愛における無数の自我
 2 自我はつねに無数
 3 記憶と時間

第6章 「私」が遍歴する社交界
 1 ゲルマント公爵夫妻のサロン
 2 本作品における社交サロンの意味
 3 全篇の中心を占める祖母の病気と死

第7章 「私」とドレフュス事件および第一次大戦
 1 ドレフュス事件はいかに語られるか
 2 第一次大戦はいかに語られるか
 3 社会はなにゆえ変容するのか

第8章 「私」とユダヤ・同性愛
 1 「私」とユダヤ人
 2 「私」と「ソドムとゴモラ」
 3 ソドムとゴモラの「結合」

第9章 サドマゾヒズムから文学創造へ
 1 ソドムとゴモラにまつわるサドマゾヒスト
 2 『失われた時を求めて』に頻出するサドマゾヒスト
 3 文学に必要不可欠なサドマゾヒズム

第10章 「私」の文学創造への道
 1 登場人物たちの愛する文学・芸術
 2 三人の架空芸術家
 3 『失われた時を求めて』の照射するもの

あとがき
【地図】プルーストと『失われた時を求めて』のパリ
『失われた時を求めて』年表/プルースト略年譜
主要文献案内
図版出典一覧
他の書籍を検索する