皮膚外用剤は,薬剤ごとに基剤・添加物などが異なります.これらは使用感・相互作用・混合可否などに直結し,患者のアドヒアランス維持のために重要です.つまり,製剤学的特徴を捉えて処方・指導することが,疾患の早期治癒へとつながるのです. 本書は,皮膚外用剤の製剤学的知識を基礎から応用までを1冊にまとめました.ある製剤的な特徴が臨床ではどのような意味をもつかなど,臨床を意識したQ&Aに沿って解説しており,読んですぐ役立つ内容となっています.皮膚外用剤を処方する者,調剤する者,関わる全ての医療スタッフ必携の書籍です.
第1章 基剤と剤形 Q01 皮膚外用剤の剤形 皮膚外用剤のそれぞれの剤形の特徴は? Q02 販売名と剤形 「ザーネⓇ軟膏」は軟膏ではない? Q03 プロペト®の特性 プロペト®と白色ワセリンはどう違うの? など
第2章 添加物 Q20 皮膚外用剤の添加物 添加物ってどんなものがあるの? Q21 ラノリンによる接触皮膚炎 接触皮膚炎の原因のラノリンってなに? Q22 乳化剤 乳化剤のHLBは臨床でどう活用すればいいの? など
第3章 相互作用・副作用・禁忌/検査 Q29 皮膚外用剤の禁忌 薬剤別の使用禁忌を教えてください! Q30 光線過敏症の原因薬剤を投与する際の指導 光線過敏症発現の可能性がある外用剤はどう説明する? Q31 光線過敏症を引き起こしやすい薬剤 光線過敏症を引き起こしやすい薬剤の特徴はなんですか? など
第4章 外用薬の吸収と生物学的同等性 Q36 皮膚外用剤の吸収と溶解度 主薬の濃度が2倍なら,吸収量も2倍? Q37 皮膚外用剤の吸収➀ 踵と頬は薬剤の吸収量が違うの? Q38 皮膚外用剤の吸収➁ 風呂上がりに湿布剤を貼るのはなぜ? など
第5章 適応と使い方 Q46 外用剤の指導 外用剤の指導に関する実態は? Q47 軟膏の必要量 軟膏の至適な塗布量はどのくらい? Q48 軟膏の塗り方 軟膏には3つの塗り方がある!? など
第6章 その他 Q72 皮膚にまつわる難読漢字 癰?癤?疣贅? Q73 皮膚を乾燥させる内服薬に注意 皮膚を乾燥させる薬にはどのようなものがありますか? Q74 スキンケア 患者さんへの「スキンケア」についてのアドバイスのポイントは? など
コラム ・水溶性基剤の特徴 ・軟膏基剤の滅菌方法 ・軟膏の誤飲,その対応は? ・温度と反応速度の関係 など
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