『ハルムスの世界』の詳細情報

ハルムスの世界
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タイトル ハルムスの世界
サブタイトル
著者 [著者区分]■ダニイル・ハルムス [著・文・その他]
■増本 浩子 [翻訳]
■ヴァレリー・グレチュコ [翻訳]
出版社 白水社 レーベル
本体価格
(予定)
1700円 シリーズ 白水Uブックス
ページ数 290p Cコード 0297
発売予定日 2023-07-31 ジャンル 一般/新書/外国文学小説
ISBN 9784560072493 判型 新書(B40)
内容紹介
「ある日のこと、オルロフはえんどう豆のピュレをいやというほど食べて死んだ。クルィロフはそのことを知って、やはり死んだ。スピリドノフは勝手に死んだ」
(「出来事(ケース)」より)

長くソ連では当局に禁止されていたものの、いまやロシアはもとより、欧米諸国でカルト的な人気を集めているダニイル・ハルムス。ロシア・アヴァンギャルドの終焉に燦然と輝くハルムスは、そのミニマルな文体、意味と無意味の戯れ、ユーモアと不条理で、「ロシア文学」のイメージを颯爽と覆す。
代表作である生前未刊行の短篇集『出来事(ケース)』と、訳者がセレクトした短篇38篇からなる旧版に、新たに訳出した10篇〈アンコール・ハルムス〉を加えた増補版として待望の復刊。岸本佐知子氏推薦!
目次
著者略歴(ダニイル・ハルムス)
1905年ペテルブルク生まれ。ロシア・アヴァンギャルドを代表する作家のひとり。1927年に詩人ヴヴェジェンスキーらとともにオベリウ・グループを設立し、詩や戯曲など多彩なジャンルで前衛的・実験的な作品を発表。スターリン政権下でアヴァンギャルド芸術が弾圧を受けるようになった後は、児童文学作品を執筆して糊口をしのぐ。1931年に逮捕され、一年間の流刑生活を送る。釈放後は発表のあてもないまま、不条理の感覚を前面に押し出した作品を数多く執筆。1941年に再逮捕され、翌年に刑務所で死去。ハルムス作品はソ連では長らく当局によって禁止されていたが、1970年代にアメリカとドイツで「発見」された後、ソ連でもペレストロイカ期に解禁された。
著者略歴(増本 浩子)
1960 年生まれ。神戸大学教授。専門はドイツ文学。著書に『フリードリヒ・デュレンマットの喜劇』、訳書にベアラウ『ブレヒト 私の愛人』(共訳)、『デュレンマット戯曲集』(共訳)など。
著者略歴(ヴァレリー・グレチュコ)
1964 年生まれ。東京大学特任准教授。専門はロシア文学。著書に『ロシア・中欧・バルカン世界のことばと文化』(共著)、 『再考ロシア・フォルマリズム』(共著)、訳書にブルガーコフ『犬の心臓・運命の卵』(共訳)など。
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