『結婚/毒 ~コペンハーゲン三部作 ~ 』の詳細情報

結婚/毒
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タイトル 結婚/毒
サブタイトル コペンハーゲン三部作
著者 [著者区分]■トーヴェ・ディトレウセン [原著]
■枇谷玲子 [翻訳]
出版社 みすず書房 レーベル
本体価格
(予定)
4200円 シリーズ
ページ数 442p Cコード 0097
発売予定日 2023-06-20 ジャンル 一般/単行本/外国文学小説
ISBN 9784622096160 判型 46
内容紹介
生前も死後も、デンマークの庶民から「トーヴェは私だ」と共感をもって読まれ、愛されつづける詩人・小説家トーヴェ・ディトレウセン(1917-1976)。
コペンハーゲンの貧しい労働者地域、西橋(ヴェスタブロー)地区に、火夫で文学青年崩れの父親、美人できまぐれな母親、美男で内向的な兄の妹として生まれた。「母の女の子」として育てられるなか、真の安らぎを得られるのは、父親が大切にしている本の中にいるときだけだった。トーヴェは決意する、「私も詩人になる」(『子ども時代』)。
高校進学を諦め、メイドやタイピストの仕事を転々とする生活がはじまる。憧れの恋愛と求める愛の間で揺れ動く日々。そんなある日、子どもの頃からノートに書き溜めていた詩の導きで、文芸誌『野生の小麦』の編集者ヴィゴー・Fとの運命的なめぐり会いをはたす(『青春時代』)。
詩集出版の夢が叶い、作家としての道が開かれてゆく。だが、有名になるにつれ、私的な生活は混乱をましてゆく。四度の結婚、薬物依存――トーヴェは自滅へと向かってゆく(『結婚/毒』)。
自らの経験の全てを題材として、女性のアイデンティティをめぐる葛藤をオートフィクション/回想記として世に出したトーヴェ。自分に正直にあろうとする人間の生きるむずかしさを、文学と人生で表した。
ナチス・ドイツの影が迫り来る時代のコペンハーゲンを舞台に描かれる、記念碑的三部作を一巻にして贈る。
目次
子ども時代 Barndom
青春時代 Ungdom
結婚/毒 Gift

訳者あとがき
著者略歴(トーヴェ・ディトレウセン)
(Tove Ditlevsen)
1917-1976。コペンハーゲン、ヴェスタヴロー地区の労働者階級の家に生まれる。中学を卒業後、文芸誌『野生の小麦』に詩『わが亡き子へ』(Til mit døde barn)が掲載される。1939年初詩集『少女の心』(Pigesind)を出版。1956 年、金の月桂樹賞を、1959年、文化省児童書賞を受賞。1976年に自死(58 歳)。詩集に、『女心』(Kvindesind、1955)『大人』(De voksne、1968)、小説に、『子ども時代の通り』(Barndommens gade、1943)『顔』(Ansigterne、1968)『ヴィルヘルムの部屋』(Vilhelmsværelse、1975)、回想録に、『お皿洗いからの逃避』(Flugtenfra opvasken、1959)本書『子ども時代』(Barndom、1967)『青春時代』(Ungdom、1967)『結婚/ 毒』(Gift、1971)、児童書に『アンネリーセは十三歳』(Annelise-tretten år、1959。邦訳は大久保貞子訳、学習研究社、1971)などがある。
著者略歴(枇谷玲子)
(ひだに・れいこ)
1980年、富山県生まれ。2003年、デンマーク教育大学児童文学センターに留学。2005年、大阪外国語大学(現大阪大学)卒業。在学中の2005年に『ウッラの小さな抵抗』で翻訳者デビュー。現在は北欧書籍の紹介に注力している。主な訳書に『キュッパのはくぶつかん』(福音館書店)『きのこのなぐさめ』(共訳、みすず書房)『歩くこと、または飼いならされずに詩的に人生を生きる術』(河出書房新社)など。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
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