『南方熊楠と岡本太郎 ~知の極北を超えて ~ 』の詳細情報

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タイトル 南方熊楠と岡本太郎
サブタイトル 知の極北を超えて
著者 [著者区分]■唐澤 太輔 [著・文・その他]
■石井 匠 [著・文・その他]
出版社 以文社 レーベル
本体価格
(予定)
3000円 シリーズ
ページ数 296p Cコード 0010
発売予定日 2024-06-15 ジャンル 一般/単行本/哲学
ISBN 9784753103850 判型 46
内容紹介
時代を異にしながらも、どこか共通する魅力をたたえ、強烈に人々の心を惹きつけてやまない二人の天才、「南方熊楠」と「岡本太郎」。かたや博覧強記の博物学者として、かたや反骨の芸術家として、鮮烈な記憶を残した。日本人の可能性の限界を大きく超え出た両者の思想を交差させたとき、いかなる地平が開かれるのか。熊楠が「粘菌」に、太郎が「縄文」に見たものとはーー。気鋭の南方熊楠研究者と岡本太郎研究者が送る、「熊楠×太郎」「粘菌×縄文」対話集。
目次
まえがき 唐澤太輔

第一章 神秘の森へと誘われて
 南方熊楠と岡本太郎、それぞれの海外体験
 海外での青春
 異文化に触れて
 神聖な遊びと秘密結社アセファル
 森の中の神秘的な体験
 南方熊楠の「直入」、岡本太郎の「爆発」
 「モダン・ワールド・ビュー」と「プライマル・ワールド・ビュー」の往還
 誤読することと肉体言語
 森に入ることと森から出ていくこと


第二章 南方家の人々、岡本家の人々
 南方熊楠と岡本太郎の家族関係
 南方熊楠と南方家
 岡本太郎と岡本家
 熊楠と太郎の幼少期
 不思議な体験を真剣に受け取る
 主客未分の世界の中で創作すること
 言語の限界、主客合一の世界、根源的な無への不安


第三章 南方熊楠という方法/岡本太郎という方法
 顕微鏡一台で広大な宇宙をフィールドワークする
 縄文と沖縄から日本人の根源をフィールドワークする
 「何もない」空間の経験
 岡本太郎のカメラ、南方熊楠のスケッチ
 物に触れるということ


第四章 性と政治―― 体制と伝統に対決する南方熊楠と岡本太郎
 ミューズとしての母・かの子の面影
 自分の片割れとしての羽山兄弟
 南方熊楠と神社合祀反対運動
 岡本太郎の反文明論
 国家の枠組みに収まらない南方熊楠と岡本太郎
 スケールフリーの宇宙と思想


第五章 粘菌と縄文
 岡本太郎と縄文
 南方熊楠と粘菌
 対称性の次元で生きる南方熊楠と岡本太郎
 制作と人格化
 南方熊楠と岡本太郎の存在論的転回


第六章 未来の南方熊楠、未来の岡本太郎
 南方熊楠研究の現在
 岡本太郎研究の現在
 現代科学を乗り越えるための南方熊楠と岡本太郎
 生きるための南方熊楠、生きるための岡本太郎

あとがき 石井 匠
著者略歴(唐澤 太輔)
1978年、兵庫県神戸市生まれ。早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。早稲田大学社会科学総合学術院助手、助教などを経て、現在、秋田公立美術大学美術学部アーツ&ルーツ専攻ならびに大学院複合芸術研究科准教授。南方熊楠の思想や彼が研究した粘菌の生態などを哲学的に探求している。著書に『南方熊楠の見た夢――パサージュに立つ者』(勉誠出版、2014年、第13回湯浅泰雄著作賞受賞)、『南方熊楠――日本人の可能性の極限』(中央公論新社、2015年)などがある。
著者略歴(石井 匠)
1978年、静岡生まれの埼玉育ち。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(歴史学)。現在、岡本太郎記念館客員研究員、国立歴史民俗博物館外来研究員など。芸術・宗教・学問を横断する芸術考古学者、ペーパー神主、時々芸術家。第2回岡本太郎記念現代芸術大賞入選。企画展覧会に「生きる尊厳――岡本太郎の縄文」、「いのちの交歓――残酷なロマンティスム」など。著書に『縄文土器の文様構造―― 縄文人の神話的思考の解明に向けて』(アム・プロモーション2008年)、『謎解き太陽の塔』(幻冬舎、2010年)などがある。
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